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閉じる診療科概要
診療特長
当科は、周産期、生殖医学、婦人科腫瘍、女性医学などの疾患分類が多岐にわたり、当教室でも全てに対応し幅広い診療を行っております。周産期部門では、小児科との連携のもと、近隣施設からのハイリスク症例などを極力収容できるように努めております。また、助産師外来や出産準備クラスなどを設置し妊婦に身近に接していける環境を整備しており、分娩件数は増加傾向です。24時間対応の無痛分娩も提供していますが、キャパシティの問題もあり残念ながら分娩件数を制限しなければならないほどです。婦人科疾患に関しては、他施設では取り扱い困難な症例に対しても、根治を目的とした広範囲な外科的切除やその反対の低侵襲手術にも積極的に取り組んでおります。従来の腹腔鏡手術のみならず、近年普及しつつあるロボット手術を婦人科領域において先駆けて導入し、国内ではトップクラスの症例数を誇っています。生殖医学部門では、近年症例数の増加もあり、令和元年のリプロダクションセンターの設置とともに生殖医療部門の充実化がなされております。その他、女性医学系疾患である骨盤臓器脱に対しては、当教室で本邦で初めてたロボット手術を行い、他にもさまざまな術式の手術療法を行っています。放射線科との連携による子宮筋腫や周産期出血に対する子宮動脈塞栓術にも取り組んでおります。
対応疾患
腫瘍
良性疾患：子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍などは、多くの場合内視鏡などの低侵襲手術により治療を行います。例えば他院で子宮全摘術の適応とされた方でも、内視鏡などの低侵襲手術により子宮を温存し妊娠の可能性を残すことができることも少なくありません。
悪性腫瘍：子宮がんや卵巣がんなど、手術・化学療法・放射線療法による総合治療を行います。
不妊症
不妊の原因検索を多方面から行い、タイミング療法から体外受精などの高度生殖補助医療（ART）まで、そして生殖外科手術と幅広い充実した治療が可能です。
産科
正常分娩のみならず、ハイリスク症例の分娩も行います。分娩時は小児科医とも密接な連携をとり、母児ともに安全な分娩を心がけています。母体・胎児集中治療室（MFICU）と新生児集中治療室（NICU）が併設されています。さまざまな合併症に対し他科と連携し厳重な管理を行っております。
診療体制
外来診療体制・実績
産科1～2 診、婦人科3診と生殖医療のリプロダクションセンター1診の体制で対応しております。婦人科系では骨盤臓器脱外来、子宮鏡検査外来、コルポスコープ外来、腫瘍外来、子宮頸癌細胞診外来、周産期系では妊婦超音波外来やハイリスク妊婦外来など特殊外来を中心に展開しております。初診患者数3,000名／年、外来患者件数はのべ35,400名／年を超えております。地域ばかりでなく他道府県からの紹介もあり、近年はアジアなど諸外国からの希望者も来院しております。
入院診療体制・実績
7階病棟を周産期センター、14階A病棟を婦人科病棟として年間700件以上の分娩と1,000件以上におよぶ手術、のべ2,300件を超える入院をほこり、産婦人科診療を行っております。従来より悪性疾患に対する低侵襲性手術や進行例に対する広範囲切除術など手術療法や抗がん剤治療、放射線治療といったあらゆる治療に対応しています。良性疾患についても、機能温存を目的とした生殖外科を中心に低侵襲性治療を心掛けております。